シンプル・ダイレクト・具体的・ユックリ

瞬時の判断を求められる仕事において、人に伝えるときに最も力を注ぐのは「シンプルにすること」だという。「ダイレクト(直接的)」かつ「コンクリート(具体的)」。「大切なのは、ゆっくり話すこと」彼が言う「ゆっくり話す」とは、ほんの少しの“間”を持つことで、「相手に自分の言っていることを消化する時間を与える」ことである。

上野陽子氏のコラムより.

「まだ時間がある」と思ってダラダラ仕事をしているとメリハリもないし、締まりもない。

逆説的ですが、時間がないというのは、“終わりの時間がない”っていう意味もあると思うんです。終わりの時間を決めず、延々と仕事をするから永遠になる。だから時間がなくなる。「どんなに遅くとも7時に帰る」って決めてしまえば、その中でどうするかをちゃんと考えますからね。「まだ時間がある」と思ってダラダラ仕事をしているとメリハリもないし、締まりもない。だったら「今日からうちの部は全員6時に帰ります」ってしちゃったほうがいいんじゃないでしょうか。給料は変わらなくても労働時間が短くなるから、実質時給も上がります(笑)。

山崎将志氏のコラムより.

ワークなんて人生の上ではどうでもいいことだから開き直れ

ライフに比べれば、全時間の2~3割を占めるに過ぎないワークは、実は人生の上では、極論すると、どうでもいい、とるに足らないことだ、と見ることも十分可能なのだ。逆に言えば、ワークは、どうでもいいことだからこそ、「思い切って正しいと信じることをやればいい」「上司や他人の目を気にする必要などどこにもない」「相性が悪ければどんどんチェンジ、もしくはスピンアウトすればいい」等といった、いい意味での「開き直り」も、また、可能になるのではないだろうか。まじめに仕事で悩んで病気になる人は、ひょっとしたら「ワークが人生のほとんどすべてである」といった(実は現実とはほど遠い)思い違い(錯覚)をしているのではないだろうか。

出口治明氏のコラムより.

停滞したら「休む」に限る

停滞したら「休む」に限る。これが鉄則なのだろう。無為を説いた老子も天下を取るには、とにかく何もしないことだ、あるがままにまかせることだと言っている。人というのは、とかく知恵が回り、欲があるから、なにかとやりたがる。それがストレスになり、かえってやる気がなくなり、停滞期に入ってしまうというわけだ。彼に対して先輩が「休め」と言ったことは、非常に素晴らしいアドバイスだったのだ。「明日のことまで思い悩むな。明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である。」(マタイによる福音書)イエスの言葉で最も有名な言葉の一つだ。明日のことまで思い悩むなという姿勢がサラリーマンには重要だ。

江上剛氏のコラムより.

計画よりチーム,ナンバー1領域を狙う,稼ぐ方法は?

-どんなアイデアや計画よりも、チームが重要である。優先事項のトップ3をすべて「人」とすべきだ。

-大望を持ち、小さく始め、規模拡大や失敗を早期に経験する。レダーハウゼンが助言するように、「小さなスタート地点」を適切に設定する。

-特定のセグメントやニッチ市場に狙いを定める。起業の際には、自分がナンバー1となれる領域はどこかを考えることが必須である。

-いかにして稼ぐかのほうが重要である。収益を上げる基本的な方法を把握しておこう.

アンソニー K・チェン氏のコラムより.

再チャレンジのシステムがなければイノベーションは起きない

日本と米国を比べると、中小企業の産業構造に大きな違いがある。米国の中小企業は平均寿命が短く6年程度だという。新たに参入した中小企業(とくにベンチャー)は、高いリターンを求められる。それがうまくいかなければ、比較的短期間で退出を余儀なくされる。したがって中小企業の寿命が短いのだ。一方、日本では、中小企業の平均寿命が米国より長いようだ。一説によると12年程度であるという。そして、もし会社が潰れれば、その経営者が再起するのはかなり難しい。米国のように、失敗を糧に再チャレンジというのが簡単にはいかないのだ。革新的なイノベーションを生み出すという意味で、日米どちらの産業構造が好ましいかは明らかだろう。多産多死で高いリターンを求められる米国のほうが、リスクを取って革新的なイノベーションに挑戦する誘因が高くなる。

伊藤元重氏のコラムより.