異質が全滅を救う

私たちの国の最大の強みは「付和雷同」という国民性格である.「一億一丸となる」という点において,これほど凝集力のある国民国家は他に見出しがたい.けれどもそれは同時に最大の弱みでもある.システムの適所に「付和雷同しないもの」をつねに一定数確保しておくということは「システムクラッシュの回避」という点において必須の配慮なのである.「『他の人間には見えないものが見え,聞こえないものが聞こえ,感知できないものが感知できる人間』を適所に配備し,有事においてはその知見を重んじる」ことができるようにシステムを設計する,ということである.つまり「秀才以外の人間」を一定数,私たちの社会機構の中枢に置くということである.
内田先生のブログより.大きな組織になればなるほど,その組織の日常業務を回すための組織が作られるように思う.つまり,日常業務とはかけ離れた,遊軍みたいなバッファが,底力なんだと思う.