国民経済=経世済民

コスト削減を最優先して国内の雇用確保をないがしろにするのは国民経済的視点からは「いささか問題」ではないかという反省はここにはまったくない.国民経済というのは「日本列島に住む1億3000万人の同胞をどうやって養うか」という経世済民の工夫のことである.それを考えるのが統治者の仕事である.ビジネスマンは同胞の雇用の確保よりも自社の利益確保の方が優先させる.「まずオレが儲けること」があらゆる国家的事業に優先されねばならない.だから,国がビジネスの邪魔をするなら,オレはよその国に出て行くよと平然と言い放つ.
内田先生のコラムより.昨日のコラムの続きより.日本企業とは言うけれど,本社が日本にあるだけで,日本国民を雇用することを第一とした企業ではない.これは先生の一貫した主張.だから従業員を海外勤務させる.介護すべき家族がいてもね...