目指すべきは「豊かで清らか」

本来,「清貧」でいう貧しさとは,「理念に生きるためにあえて豊かな生活を拒否する」という考え方だったんです.ところが,これが曲解されて「豊かになるためには理念を捨てて汚れなければいけない」という考え方に変わってしまったんです.ここから「豊かになることは汚れることだ」「お金持ちは何か悪いことをしたからお金を稼げたんだ」「お金=悪」といった価値観が生まれているんでしょう.でも,貧しいことは正義でも何でもない.目指すべきは「豊かで清らか」になることなんです.
藤野英人氏・山田真哉氏のコラムより.