コスト競争の一歩前へ

世界に誇る我が国の製造業も,市場のグローバル化に株主至上主義,それに株式持ち合いや系列化の解消なども加わって,自分さえ良ければいい,今だけ良ければいい,という経営に落ち果ててしまったように見える.例えば,製造業各社は材料や機械の海外調達に血眼になっている.国内の仕入れ先との付き合いをやめ,その競争相手になる海外企業を育てているのである.揚げ句の果てに工場の海外移転である.
朝日新聞のコラムより.コスト競争になれば,安い労働コストを求めて海外に出ざるをえない.将来のことを考えていない,というレベルの話ではないと思う.その一歩先を走らないと,国内での製造はそもそも無理.そういう視点の経営者がどれだけいるのかが興味ある.