深堀りするだけでなく,知の探索を行わないとイノベーションが停滞する

ジョブズが典型的な「知の探索」型人間なのに対して,クックは「知の深化」型人間です.企業には,今儲かっている事業や技術を深掘りする傾向が本質的に備わっています.そうなると短期的な収益は上がる代わりにイノベーションの停滞が起き,中長期的な成長が危うくなる.これを経営学では「コンピテンシー・トラップ」と呼びます.このトラップを回避するには,知の探索を継続して行う必要があります.アップルでは,知の探索型人間であるジョブズの強い個性が,同社のイノベーションを支えてきました.
入山章栄氏のコラムより.