小さなことでも感謝する、今あるものに感謝する

デンマーク人が幸福な理由のひとつは、多くの人が自分の仕事が好きだと感じ、自分の仕事をコントロールできているからだ。彼らは自主性を持って仕事をしていて、仕事に支配されていない。自分でやることを決めて実践し、その成果を実感することができる。その感覚や達成感が、仕事のモチベーションにつながっているわけだ。一生懸命働いて200万ドルを稼いだとしても、どうせ税金で持っていかれるので、稼ぐことに重きを置いている感じはしない。所得が一定に達すると、半分は国に持っていかれるようになるからね。

デンマーク人は今あるものに感謝する能力に長けていて、今の状況に満足をしているんだ。もうひとつは、社会が非常に平等だということ。だからこそ誰にでもチャンスがあるということが大きい。北欧諸国では、誰もが高等教育にアクセスできるため、自分がなりたいものになれるというチャンスがある。日本人がすぐに幸福感を感じられる国民になるような明確な回答はないが、たとえば小さなことでも感謝する、今あるものに感謝するという姿勢が大事だと思う。

倉沢美左氏のコラムより.