企業の使命は、社会に価値を提供すること

具体的には、第一に、短期と同時に長期の時間軸、第二に、顧客と持続的な関係の証たるブランド、期待を超えるイノベーション、第三に、変革を可能にする「風土づくり」、「人づくり」などのポイントで非常に興味深い示唆が得られた。「時間軸」「市場」「組織」の3要素が一連のつながりを持って機能している組織こそが、時代とともに自ら変わり続けてゆける。長寿企業の秘密は、組織が時を超えて磨き上げてきた「自己変革力」にこそ宿っているのである。

富士フイルムHDの古森重隆会長は、5~10年先を常に見据えながら短期的、中長期的の2つの視点を同時に両立させることの必要性を指摘する。

JTでは、経営幹部登用の際の評価基準に「私心がない」という点を重要視している。組織のトップに立つリーダーについては、「公」のマインドを持った人を登用することが、組織を私物化や派閥化することなく一枚岩にする上で大事であるとの考え方が強く意識されている。

松江英夫氏のコラムより.