あの件,どうなっている? 私はこう思う,を繰り返せ

人を動かすには「ああしろ」「こうしろ」と細かく指示をしたらダメです。みなで情報を共有したら、その後で「あの件、どうなっている?」と確認する。その際、「私はこう思う」と意見を明確に主張することも必要です。それだけで、人はけっこう動きます。

昇進させたいスタッフの上司のところに行って、四方山話をしますね。きりのいいところで「彼はどうですか?」と聞く。聞かれた相手はたいてい「ああ、とても優秀ですよ」とか答えますね。だから、こちらとしては、「そうですか、優秀ですか。でも、彼は長い間、係長ですね。そんなに評価が高いのであれば、そろそろ課長になってもいい頃かもしれませんね」というような話だけをして、帰る。そう、いったんは。で、1、2ヵ月したら、また行くんです。「ところで、彼、どんな状況ですか?」と。結論はすぐに出なくてもいいんです。そういうことを何度か繰り返していると、相手はだんだんと真剣に考えざるを得なくなる。大事なのは、その案件を相手に常に意識させることです。そのために、定期的に会う。この時、たいていは相手からも頼まれごとをされます。それにも、誠心誠意、応える。要するに、交渉というのは持ちつ持たれつ、なのです。

まがぬまみえ氏のコラムより.