いかに高く売るか

「取引コストが非常に低い定価を残したまま、客によって価格を変え、売上と利益を最大化する」、これがプライシングの基本です。定価というシステムは、一物多価を実現するために不可欠な制度なのだ、と言えるのかもしれません。プライシングの工夫とは、そういう人向けではなく、手間暇かけても安くしたいと思う(ケチな?)人にだけ安くするという試みです。一物多価の世界、それは「どんどん市場化する世界」のイチ側面です。そして(またそのうち書きますが、)これらの世界では「いかに安く買うか」ではなく、「いかに高く売るか」を考えることこそが、重要なスキルとなるのです。

Chikirin氏のコラムより.